断面構成による分類
フラット型
1つの住戸(1世帯)が1層で構成された形式。
最も多い形式で、小規模な住宅はフラット型が多い。
メゾネット型
1つの住戸が2層で構成された形式。廊下などの共用部分を小さくすることができる。
プライバシーを確保しやすく、通風の点においても有利。
各住戸内に階段を設置することになりますので、小規模住宅には適していません。
スキップフロア型
2~3階おきに廊下階(廊下のある階)を設け、エレベーターは廊下階にだけに停止させる形式。廊下階の上下の階へは、階段を利用して移動します。
共用部分の割合を小さくできるのと、各住戸の通風が確保できるのが特徴。
エレベーターから住戸への動線が長くなりがちなのがデメリットです。
通路(廊下)形式による分類
次は、廊下の形式よって分類します。廊下は共用部分(マンションの全ての住人が利用できるスペース)になりますので、その計画は、住戸のプライバシーや通風計画に関係したりします。
階段室型
通風・採光の面において有利。また、プライバシーを確保しやすい。
高層の場合は、エレベーターの台数が多くなるのがデメリット。
片廊下型
エレベーターの台数を少なくすることができます。また、各住戸の条件を同じにしやすい。
プライバシーを確保しようとすると通風の面で不利になります。
中廊下型
敷地に対する利用度が高い。
廊下は閉鎖的で通風、日照、換気に劣るのがデメリット。
日照条件に差が出ますので、廊下は南北方向になるように計画したいです。
ツインコリドール型(ダブルコリドール型)
中廊下型より通風に優れる。高層に向いている。
廊下面積が大きくなりやすいことと、日照条件に差が出ることがデメリット。
集中型(ポイントハウス)
共用部分を少なくすることができる。高層マンションに向いている。
各住戸の居住性(日照条件など)は異なります。
運営方式あれこれ
コーポラティブハウス
自ら居住するための住宅を建設しようとする者が集まり、
協力して企画・設計から入居・管理までを運営する方式の集合住宅。
スケルトン・インフィル住宅
二段階供給方式の住宅。
第一段階/公共性が高い躯体や共用部分(スケルトン)を供給
第二段階/私的で個別性が高い間仕切りや内装(インフィル)を供給
コレクティブハウス
複数の家族が共同で生活。個室以外を共用スペースとする。
高齢者向けの集合住宅として計画されることが多い。
低層集合住宅もいろいろ
テラスハウス
各戸に専用の庭をもつ連続住宅。
タウンハウス
連続住宅を効率的に配し、多くの棟を集合させた集合住宅。共用庭をもつ。
コートハウス
建物や塀で囲まれた中庭をもつ住宅。
集合住宅では、玄関扉をいきなり開けると危ないので、壁面を共用廊下から後退させてつくられる部分があります。これをアルコーブと言います。また、各住戸の表情を積極的に表に出すことを意図して、共用廊下側に居間を配置する形式をリビングアクセス型と言います。