力学

【構造力学】力のつり合い/モーメント

モーメントとは

かんな先生
かんな先生
建物にはいろんな力が作用していますが、つり合いを保って静止しています。これにはモーメントという考え方がとても深く関わっていますよ。
ゆこさん
ゆこさん
モーメント、、、構造力学は苦手ですー。

構造力学には、モーメントという言葉があります。これは、ものを回転させる力だと考えて下さい。例えば、スパナでナットを締める力です。

このスパナは、力のある人が締めるとより強く、また、同じ力の人でも、スパナをナットから離れた位置に持つほど、強く締めることができますよね。

モーメントも同じで、力が強いほど、また、力をかける位置が遠いほど大きくなります。

つまり、モーメントは、力に比例し、距離にも比例することになります。

式にすると次のようになります。

モーメントの求め方

モーメント=力×距離

モーメントは計算で使いますので、符号を決めます。
時計回りの方向(ナットを締める方向)を+(プラス)とします。
反時計回りはー(マイナス)です

単位は、力の単位と距離の単位をそのまま掛け合わせたものになります。
例えば、N・cm や kN・m などです。



力のつり合い

力のつり合いについて考えてみます。

建物の部材にはいくつかの力が作用していますが、その部材が静止する為には、それらの力がつり合っていなければなりません。

例えば、ある物体に、右向きの力を4kN、左向きの力を3kN作用させたとすると、右向きの力の方が大きいので、その物体は右方向に移動してしまう事になります。

でも、たとえ左右(上下)からの力が同じだとしても、力をかける位置がずれると。

ここで、物体を回転させない為に、モーメントについて考えてあげるのです。
モーメントをつり合わせると、物体が回転することはなく、静止します。

例えば、次のスパナを見てください。

この時、ナットはどちらに回るでしょうか?

このような場合にモーメントを考えます。

時計回りの力(15N)のモーメントは、力×距離で求めてみると
15N×20cm=300N・cm 時計回りなので符号は+です。

反時計回りの力(30N)のモーメントは、
30N×10cm=300N・cm 反時計回りなので符号はーです。

2つのモーメントを合わせてみると
300N・cm300N・cm=0N・cm

0になりました。
モーメントが0ということは、回転させる力がない。
つまり、ナットは回らないということになります。

モーメントが0になる時、力はつり合っている。



つり合いを確認してみよう!

下の図を見てください。左右にかかっている力は共に3kNで同じです。左右の力はつり合っています。上下にかかっている力も2kNで同じです。上下の力もつり合っています。
ですが、力のかかっている位置がずれていますので、回転してしまうかもしれません。
ここでモーメントの出番です。A点を基準にしてモーメントを考えてみましょう。
作用している力は4つありますので、4つの力について、力×距離を行ないます。

左から右の力 3kNのモーメントは、3kN×2m=6kN・m

右から左の力 3kNのモーメントは、3kN×ー4m=-12kN・m
力の向きが半時計回りなのでーです。

上から下の力 2kNのモーメントは、2kN×ー3m=ー6kN・m

下から上の力 2kNのモーメントは、2kN×+6m=12kN・m

4つのモーメントを合計すると
6-12-6+12=0

0になりましたので、つり合っているということになります。回転させる力は発生していません。

この計算、B点について行なってもモーメントの合計は0になります。
よかったら、試しに行なってみてください。

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