下書き線を引く
自分が考えたプランを見ながら壁の位置(部屋の間取り)を下書き線で引いていきます。この時、製図の基本では、壁の中心線を引いて、壁の厚み(1.5ミリ)をスケールで測り、それから壁の線を引きますが、答案用紙には方眼があるということと、その方眼が実線で印刷されており、壁の中心線を薄く引いてもわかりにくいということから、中心線は引かずに、いきなり壁の厚みをとっていくようにします。
その時の壁の厚みですが、慣れないうちはスケールで取ってもいいですが、慣れてくると感覚で引けるようになってきます。時間短縮のために、できるだけ慣れるようにしてください。
壁の下書き線は開口部があるところは、下書き線として薄く引きますが、開口部が無いとわかっているところ(壁の線)は、いきなり強い線で引いてもOKです。時間短縮につながります。
薄く引く下書き線は、補助線、もしくは、ヘアーラインとも言います。
柱、開口部、壁を描く
柱、開口部(窓や扉など)、壁を記入します。
開口部の位置が決まれば、柱や壁を描くことができます。まずは開口部から描いていきましょう。(原則、開口部の両端には柱を設けるようにします。)
開口部を記入すれば、残った部分は壁になりますので、壁の線を本描きすることができます。
開口部と壁を記入したら、必要な柱を追加していきます。柱は原則1,820㎜以下となるように設置する必要がありますので、柱の間隔が1,820㎜より大きく空いている場合は、1,820㎜以下となるように柱を加えていってください。
- 先に全ての開口部を描いてから、その次に壁を描いてもいいですが、開口部をいくつか描いたら、その都度壁や柱を描いていった方が速く描けます。
- 柱の記入をテンプレートを使って行なうと、壁の線とずれてしまうのであまりお勧めしません。印象が悪くなる可能性があります。
- 開口部の位置は、建物の角は避けた方がベターですが、決まりはほとんどありません。あまり悩まないで決めたいです。また、自分なりのルールを持っておくと、考えずに作図することができます。
階段、家具を描く
階段と家具などを記入していきます。作図に必要な家具類などは概ね決まっていますので、基本的な家具や設備などは大きさを覚えておいてください。
階段は、階高を2,900㎜や3,000㎜で設定した場合、14段から15段が必要になります。(階高を3,000㎜、段数を13段とした場合は、蹴上が基準法の230㎜を超えてしまいますので注意してください。)
いす:4か4.5ミリの丸または四角
洗面台の洗面器:5~7ミリの楕円
洋式便器:4か5ミリの四角の半分と5か6ミリの楕円
屋根、通し柱、耐力壁、切断位置を描く
屋根、通し柱、耐力壁、矩計図切断位置、断面図切断位置を記入します。
勾配を表す記号を忘れるケースが多いので忘れないようにしましょう。
2階の平面形状が四角にならない場合、出隅部分に設けておくようにすれば大丈夫です。(入隅部分には必ずしも必要はありません。)
記入には、テンプレートの4ミリか5ミリの円を使うといいでしょう。
耐力壁は、2.5ミリか3ミリの三角を使用します。外壁に少し多めに入れておくといいでしょう。また、計算上、2階よりも1階の方が多く必要になりますので、1階が多くなるように意識してください。(計算までする必要はないです。)
矩計図の切断位置及び方向は、矢印の向きに注意してください。原則は、矩計図の左側が屋外、右側が屋内となる向きに向けるようにします。南側の外壁で切断する場合は、矢印は左向き、北側の外壁で切断す場合は、矢印の向きは右向きとなります。
断面図の切断位置及び方向は、建物の全てを含むように記入します。南北方向に切断することが多くなると思いますが、その場合、矢印は原則西(左)に向くように記入し、断面図は、切断位置から西側を見た図を作図してください。
1階平面図の場合は、外構(植栽、塀、門など)を作図します。
植栽もフリーハンドでOKです。
寸法線、文字を記入する
寸法線と文字を記入します。寸法線と文字は、最後でなくてもいいですが、室名などの文字は、家具などと重ならない方がいいので、家具を描いたあとの方がいいかもしれません。(どうしても重なる場合は、重なっても構いません。また、引き出し線を引いて、別のスペースに書くことも可能です。)