試験で認められている平行定規
センターのホームページでは、使用が認められる平行定規についての案内があります。そこを見てみると
- 平行定規は、製図板に水平線を引くための定規のみがついているものに限る。
- 製図板は、大きさが 45 ㎝×60 ㎝程度(A2用)のものまでとする。(平行定規の装着部分を含めた大きさは、製図板の1割程度大きいものまでとする。)
- 傾斜用の軽易なまくらの使用は可とする。ただし、使用に際しての製図板の傾斜角度は 30度以下とする。
試験会場の机に平行定規をセットした様子です。試験会場は大学を使用することが多いですが、ほとんどの大学の机は奥行きが狭く、平行定規が机からはみ出してしまいます。それによって、平行定規に元々付いている足を乗せることができないため、簡易なまくらを使用し、平行定規に傾斜を付ける受験生が多いです。(よほど大きなまくらを使用しない限り30度を超えることはないと思いますが、傾斜は30度以下と決められています。)
- 垂直線又は角度線を引くための定規が装着されているもの
- 水平線を引くための定規が自由に傾斜するもの(ただし、自由に傾斜しないように固定して、水平に保ったまま使用する場合に限って可)
- 他の受験者の妨げになるおそれのあるもの
平行定規の機能と使い方
横線を引く時は、平行定規の定規を使って右手でシャーペンを持つ人は左から右へ線を引きます。(左から右が基本ですが、反対になっても構いません)
定規は、レバーやつまみなどを締めることによって固定することができますが、作図中はあまり固定することはしません。ケースに収納する場合や持ち運びをする時は、固定するようにしてください。
定規は、微妙に傾斜を調整をすることができます。作図のし始めは、用紙の方眼と定規が一致するように調整してから作図に入ってください。また、製図版からどの程度浮かせるかを調整することもできます(フローティング機能)。全く浮かせずに定規を製図版に付けてしまうと、図面が汚れやすくなりますので、多少浮く程度(軽く押さえると製図版に付く程度)に調整するといいと思います。
縦の線を引く場合は、平行定規に他の定規、三角定規や勾配定規など直角の部分がある定規を当てて引きます。(下の写真では、最端製図オリジナルのテンプレート定規を当てています。)
基本的には、定規の左側を使い下から上に向かって線を引きますが、これも反対になっても構いません。ただし、左側を使用して、定規が左から右へ移動するように作図を進めると図面が汚れにくくなります。(線を引いた上に定規を移動させると、擦れて汚れやすくなります。)
次の動画を見ていただくと、線の引き方がわかっていただけると思います。未経験の人でも少し練習すれば、すぐに引けるようになります。
強い線を引く場合はシャーペンを立て気味に、薄い線を引く時はシャーペンを寝かせるといいです。また、シャーペンを回すと芯の尖った部分が用紙に当たり、細い線を引くことができます。
最近の平行定規はマグネットになっており、用紙はマグネットによって固定できますが、プレートが定規に引っかかったり、用紙がよりずれにくくなるように、ドラフティングテープやマスキングテープで固定する人が多いです。
平行定規あれこれ
試験で使用が認められている平行定規を紹介します。はじめにもお伝えしましたが、どれが描きやすいかなどはあまり気にする必要はありません。機能もほぼ同じです。価格、重量、付属されているケース(全てに付いています)、これらも考慮して選択するようにしてください。
コクヨ トレイザー 平行定規 A2 TR-HHEF11
【特徴】 専用キャリングバッグ付き マグネットプレート付き フローティング機構(5段階) 傾斜角度:3段階(0度、6度、9度) |
ムトー ライナーボード UM-06N8
【特徴】 専用キャリングバッグ(ハードケース)付き ドラフティングプレート(4枚)付き フローティング機構付き 傾斜角度:3段階(1度、5度、10度) 重量:約2.8㎏ |
マックス 定規 平行定規 軽量タイプ MP-400FL2
【特徴】 専用キャリングバッグ付き マグネットプレート付き フローティング機構付き 傾斜角度:3段階(0度、6.5度、9度) 重量:約2.8㎏ |
ドラパス A2平行定規 ドラパスボード DXM-601
【特徴】 専用キャリングバッグ(防水)付き マグネットプレート(4枚)付き フローティング装置付き 傾斜角度:3段階(0度、6度、9度) |